こんにちは。つしまエコツー、事務局のムラセと申します。これから活動報告や、イベント告知などをこのブログでお伝えできたらと思っております。
私たち、つしまエコツーでは、対馬の自然・歴史・文化的資源を後世にも残すべく「守り・伝える・つないでいく」取り組みをしていきます。大切なものを守っていくには、その価値を伝えていき、また共感する人の輪を広げていくことが重要だということです。そのうち、今回は「伝える」取り組みの核となる、ガイド育成に関する活動報告をしたいと思います。
ガイドって必要?
対馬は歴史も自然も深く、見どころ・ネタがたくさんあります!そのひとつひとつの魅力は複雑に絡み合っており、一見「小難しく」感じがちの対馬ですが、その全体像を把握することができればきっと対馬の奥深さにハマるはず。
そんな対馬の楽しみ方をサポートする「ガイド」の存在は、とても重要です。
例えば、観光で来島した方が多く訪れる対馬藩主の菩提寺「万松院(ばんしょういん)」の本堂奥のお部屋には、「徳川歴代将軍のお位牌」が突如として置いてあります。が、これが何故ここにあるのか、、の説明はそこに書いてありません。この裏にあるストーリーを聞くとさらに対馬藩主・宗家(そうけ)の人物像、奥行きが広がっていくこと間違いなしなんです。



△厳原町にある万松院。132段の階段を上がった先には、、行ってのお楽しみ。
他にも、対馬のシンボル的山「白嶽(しらたけ)」の山頂直下の祠にも、突如として「なんでここにこれがー?!!」というモノがあります。が、ひとりで行っても気づかずに素通りしてしまうかもしれません。ガイドと一緒に行けば、モノの裏にある見えないストーリーを聞き、白嶽がどのように地元の人に愛されているかを知ることができます。
ガイドがいるといないのでは、島の見え方がガラリと変わるのです。
ガイドはいっぱいいるの?
対馬旅にはガイドが必須!と力説しておきながら、その数は他の観光地に比べると、決して充実しているとは言えません。そこで今、つしまエコツーでは、ガイドを増やすため、、さらには「食べていける仕事としてガイドが成り立つため」に、ガイド育成制度の構築を目指しています。
過去、協議会設立に向けての準備期間には、屋久島の視察にも行きました。既にガイドの登録認定制度や育成制度もつくり、実際に運用も行っているという点で多くの学びを得ることができました。しかし、屋久島はそもそもガイドがたくさんいて、その資質を図る明確な基準を設けることを目的にガイド制度が始まったというように、対馬とは少し背景が違うところがありました。そこで今回は、対馬同様にガイドを増やすためにガイド制度を運用している地域の話を聞くべく、鹿児島県にある桜島・錦江湾ジオパークに行ってきました。(ムラセは行けなかったのですが、参加者の報告を聞いてわくわくしました~。報告書の抜粋を下記のとおり記載します。)
先進地視察
- 日程:令和6年(2024年)12月17日(火)~19日(木)
- 訪問先:NPO法人桜島ミュージアム(日本ジオツーリズム協会ガイド部 事務局)
- 参加者:エコツーリズム推進部会 事務局スタッフ
- 目的:ガイド登録・認定制度検討のため

△お話を聞かせていただいた、NPO法人桜島ミュージアム理事長の福島さん。参加者の予想を覆す「えっ!?」と思わせる仕掛けや、当時の人の暮らしの中の「面白ネタ」が効果的に使われており、ついつい前のめりになる時間だったそう。地質などの難しい話を、ユーモアを交え飽きさせないスキルには脱帽。
過去、「伝える技術:インタープリテーション」という考え方を普段のガイドに取り入れ、スキルアップをしてもらうために日本インタープリテーション協会の協力のもと、対馬のガイドさん向けに講座を数回行いました。こちらの協会から代表理事の古瀬先生にも来ていただき、対馬版ガイド育成制度を整えるための助言をいただきました。
視察では、ジオパークで提供するガイドプログラムへ参加し、福島さんのガイド実演を拝見。また実際にジオガイド養成講座受講後に誕生したガイド団体の方々と意見交換を行うなど、ガイド認定制度の詳細(要件、主体、資金、運用体制など)や運用上での課題などを見聞きする、非常に有意義な時間でした。

△ビジターセンターが、ガイドプログラムの出発点として非常に有効に機能しており、情報発信基地でもあり、お土産の売店も併設されている。ここを起点に、観光の機能、経済がうまくまわっている。
ガイド育成制度の検討会
- 日程:令和7年(2025年)2月18日(火)~19日(木)
- 参加者:現役ガイド(歴史・ネイチャー・マリンアクティビティ等)21名
- 目的:対馬版ガイド登録・認定、育成制度についての検討、カリキュラム案の試験的実施

△インタープリテーションの講座を今後島内人材でも行っていけるよう、今回は日本インタープリテーション協会の講師2名にオブザーバーとして来て頂き、講師は主につしまエコツーの事務局スタッフで行いました。(ホンモノの講師を前に、緊張している川口事務局長^^)
今回はインタープリテーションに関する講座を行ったが、今後は安全管理研修やおもてなし、その他、ガイド同士がフィードバックし合う実践型研修など、幅広い研修を自前でできる体制づくりを整えていく必要があると感じました。


△「どんな人にガイドになってほしい?」いろんな意見を出し合い、育成したいガイド像を作り上げていった。
講座の試験的実施の後は、制度設計に関する検討会・意見交換会を実施しました。これまでの先進地視察や外国の事例調査、専門家の意見を踏まえて事務局が作った制度案をもとに、グループに分かれ議論し合いました。
意見は思った以上に様々で、到底1つにまとめることはまだできなかったため、今回収集した声をもとにもう少し練り上げ、意見交換を重ねていきたいと思います!!
認定制度をつくるには、「その評価は誰がするの?」「どこが認定するの?」「試験はだれが作る?」「テキストは?」、、とまだまだ考えることは山積みですが、兎にも角にも「対馬が好き!!」と声を大にして語るガイドさん達の熱いお話を聞けて、とっても心がホカホカしました。
10年後、20年後、100年後、、その先までこの対馬の良さを残せるように、ガイドとしてできることをガイド部会では真摯に取り組んでいきます!